2009年6月30日

「破」は「破格」の「破」? - 『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』 -

無論「序・破・急」の「破」であることは知ってるけれど、あえて「破格」の「破」という見出しをつけたくなる、そんな作品であった。

清水戦後、感想戦の最中に友人から電話がかかってきて、開口一番「劇場版見た?」と来たものだから、これはさっさと見に行かなければならないと判断し、翌日曜日に吉祥寺・バウスシアターにて鑑賞(劇場に向かう途中、別の友人から「なんかこれすごいぞ」というメールも貰った。私は本当に友人に恵まれているw)。
鑑賞直後は興奮状態でmixiやtwitterにて「語る言葉を持ち得ない」と書いたのだが、ドトールでコーヒー飲んでも興奮冷めやらず、清水戦後に電話を貰った友人とあれこれ1時間以上話し込んで、何とか感想が書ける精神状態に持ってこれた。

『序』のヤシマ作戦で旧作からのエヴァ好きの度肝を抜き、大いに期待された今作品だが、その期待を決して裏切らないクオリティになっていた。上記の友人2人が電話なりメールなりで感想を述べたように、この作品を見終わった後は無性に誰かとこの凄さを語りたくなってしまう、それぐらいパワーを持っている。
テレビシリーズおよび旧劇場版が難解な単語と尻切れトンボの結末で人気を博したのと比較すれば、新劇場版がエンターテイメント路線での「完全決着」を目指しているのは論を待たないし、そうでなくては「新劇場版」など作る意義がない。
旧作好きは言うに及ばず、旧作を見ていない方々へは今週の金曜ロードショーで「序」が放映されるので、是非とも鑑賞後に劇場へ足を運んでいただきたい。
次作は「急」ではなく「Q」。2年くらいは待たされるのだろうが、あっという間に過ぎていくような気もする。「破」のクオリティのさらに上を行くのか、今から楽しみだ。
 
 
 
 
軽度~中度のネタバレ注意

重度のネタバレを避けつつ箇条書きで書くとこんな感じである。

  • 開始5分で「これは新作です」と分かる構成
  • 登場する使途は総じて凶悪化
  • アスカ登場シーンはすがすがしい限り
  • エヴァで「サーカス」やりますw
  • そんでタカヤ・ノリコが乗り移ります(叫ぶわけではありませんが)w
  • 友人は「ライダーじゃね?」と言ってましたがw
  • マリは人気出そうだなぁ・・・
  • というか、マリに歌わせるの反則だろう、中の人的に考えて
  • 山ちゃんと真綾は英語がお上手
  • 上島珈琲に弱みでも握られているんじゃないか、と思わせるくらいあからさまなタイアップ
  • 女性キャラのサービスカット満載
  • 特にアスカ
  • BL方面へのサービスも忘れない親切設定
  • ただ、ディフェンスに定評のあるエビスビールは今回も健在
  • そしてディフェンス陣に新顔が登場します(何かは劇場で確認してください)
  • 「帰ってきたウルトラマン」好きはニヤリとできる(らしい)
  • 「謎の円盤UFO」好きもニヤリとできる(らしい)


以下は作品を鑑賞した方で「どうしてもエヴァについて語りたいんじゃ!!」という方向けへの文章なのでネタバレし、かつ筆者が筆の乗るままに思う存分取り乱します
 
 
 
 
 
以下ネタバレ注意
以下筆者が錯乱するので注意

【新東京市の「日常」】
バトルシーンやキャラクターと関係のない描写で気を惹いたのは「新東京市の日常」。シンジの登校シーンとかは旧作に描写はあった気がするけど、普通の人たちが通勤するシーンとかが凄く新鮮に写った。エヴァとか使途とか全く関係ない人間が多数住んでいる街なんだよ、と明示されることで、シンジ達の守っているものが何かがはっきりする。「セカイ系」なんて言われ方をしていた旧作との違いは色々あるけれど、新劇場版でモブシーンが多いのは「キミ」と「僕」だけの世界ではないことを指し示すための演出なのではないかと考える。

【シンジと同じ悩みを持っていた「式波」】
「惣流」から変更となった「式波・アスカ・ラングレー」。
「惣流」の頃はウジウジしていたシンジを引っ張りまわす役割だったのと対照的に、「式波」は「エヴァに乗るために必要な行為以外は全て不要で無駄、だから他人と関わらなくてもいい、自分ひとりで何でもやっていく、という態度。これって「いやなこと」から逃げ出すために人との関わりを避けていたシンジと違うように見えて、「他人と積極的な関わりを持ちたくない」という点では同じ。一人でゲームやっている姿には衝撃を覚えました。
そんなアスカが人との関わりを持つことに価値を見出す独白シーンには感動を覚えるわけですが、3号機のテストを引き受けた時点で死亡フラグがバベルの塔並みにそびえ立っている。もう何というか・・・。

【んで、あのシーンについて語るわけですが・・・】
予告編がなかったら本当に辛かった。このシーンについてはヱヴァ破の感想を3文字で書くぜという超名文が全てをあらわしているのですが、自分自身の感想を無理やり言語化したらこんな感じ。

「食事」をキーワードにしておいて、3号機惨殺シーンのとどめが「エントリープラグ噛み砕き」って、一体何の嫌がらせですか?つか旧劇場版でも白い化け物に食われてショッキングだったのに、またですか!本当勘弁してくださいよ!「今日の日はさようなら」とか、もう歌えなくなるじゃないですか。聞きたくなくなるじゃないですか。あの歌ってキャンプファイヤーの定番曲なわけですが、キャンプファイヤーに参加する可能性のある若年層が多数劇場に詰め掛けておりましたよ。そういう若者達にトラウマ植え付けて一体何が楽しいのですか?オタクが憎いならそれでいいですよ、ただアスカに罪はないでしょう!ふざけんな!!そんなにアスカが嫌いなのか!!ちくしょう!!お前が「幸せなアスカ」を書かないと、俺の中のエヴァはいつまで経っても終わらないんだよ!!

まあ予告編で登場してくれたので何とか平穏を取り戻せましたが、カヲルも「シンジだけは幸せに・・・」とかケチ臭いこと言ってないで、「シンジとアスカ」を幸せにしてやってくださいよ(「新劇場版は綾波ルートなんだろうね」とは友人談)。

上の太字を書きたいためのネタバレパートでした。旧作やってた頃はレイ好きだったんですが、転向派の方が何かと必死なのはどの世界でも変わらないようでw

2009年6月29日

充実の6月 - 2009年J1第15節 vs清水(国立) -

【試金石としてうってつけの清水エスパルス】
他クラブに対する印象というのは人それぞれ違うと思うのだが、東京サポの傾向を大きく分別すれば、ヴェルディ・浦和・川崎は「内容はともかく絶対に負けられない、負けたくないクラブ」、鹿島やかつての磐田には「胸を借りる相手」となるのではないだろうか。
今節対戦した清水は、鹿島ほどではないしろ「強豪」のカテゴリーに分類している人が多い印象がある。前回対戦したナビスコGLでは大勝しているが、それを以って「楽勝だろ」みたいな浮かれたプレビューはほとんどなく、「この前はヨンセン、岡崎がいなかったから、締めてかかろう」といった感じにまとめている方が多かった。そして、清水に勝利できれば「反撃の夏」とするための大きな自信に繋がるであろう、という見方も多くの人が一致していた。

結果はご存知の通り2-1で東京の勝利。カボレが得たPKを梶山が決め先制、後半ヨンセンのシュートで同点に追いつかれ流れが清水に行きかけた後半17分、石川によるものすごいミドルシュートにより1点差に広げ、そのままタイムアップ。リーグ戦の成績を5分に戻し、6月の公式戦は4戦全勝、当初は私も含めて不安のあったブルーノ・今野のCBコンビも4試合で失点3と安定してきた。何かと収穫の多かった6月を経て、いよいよ昨年失速した7月・8月を迎える。新しく張り替えた芝の状況が大いに気になるところだが、ナビスコ含めて3戦戦う名古屋やアウェイで敗れた広島との対戦がヤマ場となるだろう。

【「ルーキー」米本の大活躍:城福浩には何が見えていたのか?】
今回は米本拓司について書いてみたい。
今節も前からのしつこいチェックと持ち前の身体能力でピンチの芽を摘んでいた米本。後半の終盤辺りに、ドリブルで切り込んできた原一樹を後ろから追いかけ、キレイなタックルで止めた時など、「ルーキー」とは呼ぶこと自体が失礼に思えてきたくらいだ。今節は出番がなかったが、米本と共に入団してきた田邉草民もナビスコでは2アシストを記録し、存在感を示した。
クラブ創設史上最高の成績を収めたU-18からの昇格者がなかった一方で高卒として入団したこの2人。当初は「一人も上げなくていいのか?」という疑問を呈されることも少なくなかったが、米本も田邉も我々の予想をはるかに超えたパフォーマンスを見せてくれている。
選手の補強に監督がどれくらい自身の意向を反映できるのか定かではないが、米本・田邉の獲得に関してはFC東京の強化部に籍を置き、若年層の代表を率いていた城福の意向がかなり反映されていたはずだ。もし弊blogをたまたま見ているスポーツジャーナリストがいらっしゃるのならば、「米本と田邉のどのプレイを見て、プロでもやっていけると判断したのですか?」「彼らを獲得した際、現在の姿があなたの目には見えていたのですか?」と聞いて欲しい。若年層の育成・強化を行ううえで、城福の語る言葉には一定のヒントが隠されているはずなのだ。

【米本の凱旋試合となるか?】
次節は神戸戦。米本の入団が決まった直後にアウェイ・神戸戦で「米本を頼むぞ」といったニュアンスの横断幕が掲げられていたが、怪我さえなければ次節の神戸戦は彼にとっての凱旋試合となるだろう。諸事情により現地観戦はできないが、お世話になった神戸相手にプロ入り初ゴールを決める、なんて展開を大いに期待したい。

2009年6月24日

反攻開始の狼煙が上がる - 2009年J1第14節 vs柏(日立台) -

Jリーグ再開初戦は2008年天皇杯準決勝、2009年ナビスコカップGL第1節と2戦連続で敗れている柏。リーグ戦の順位こそ17位だが、ナビスコGLでの負け方が最悪に近いものであったこともあり、個人的には苦手意識を持っていたのだが、終わってみれば内容・結果共に圧倒しての勝利。3ヶ月前の敗戦から現在の東京の状態を想像できた方は、今すぐサッカーライターか指導者への道を歩み、私のような短絡的な思考しか持たない人間を大いに啓蒙していただきたい。

【高値安定・石川直宏】
「プレーを幅を増やしたい」という思いを抱いていても、それを指導できる者がおらず「サイドでの勝負」を課せられいらだっていた07年。城福浩との出会いによってプレイスタイルに変化が見られるようになった08年。そして09年、自身の1シーズンでの総得点数をこの段階ですでに更新。昨年はまだまだ「サイド専門のナオ」と「玉離れのいいナオ」の差が激しかったが、今年はその差がほとんど見られなくなっている。FKが枠に飛ぶ、という数年前ならば考えられないような事態まで起こっている。
「絶好調」コールをやんわりと否定して「積み重ね」を強調するのは、選手としてレベルを上げるべく意識的にトレーニングしてきたことへの自負なのだろう。
東京の選手が代表に呼ばれることには常に怪我への不安が付きまとうものだが、本人が代表でのプレーを望むのであれば後押しするのが筋だろうし、今のナオであれば召集されても全く疑問に思わない(もしナオを始めとするリーグ戦で好調な選手の招集を考慮していないなら「ベスト4」どころの騒ぎではないし、選手を固定して臨んだ2006年の二の舞だ)。その際は「サイドアタッカー」というイメージしか持たないであろう多くの視聴者の度肝を抜いて欲しい。

【天翔ける「梟」、ピッチを蹂躙する「怪物」】
怪我による離脱もあり、昨年の成績からすれば正直「物足りなさ」を感じていた今季のカボレのクオリティ。ナビスコGL山形戦、清水戦と立て続けに得点を決め、対戦相手に脅威を与えていた「裏へ抜け出すスピード」も復活。万全の状況で迎えた柏戦だったが、物凄いゴールを決めてくれた。「スピード」もあり「得点能力」もあるFW
そしてカボレのゴールを素晴らしいポストプレーでアシストした平山相太。CHONO氏に端を発する「平山あとゴール論争」は記憶に新しいところだが、「前線での基点」という点においては昨年までと別次元のパフォーマンスを見せていた。そんな中、ついに得点という結果までついてきた。それもスーペルなゴールで。ただ、カボレヒールから一連のプレーを以って「怪物復活」とか「代表召集だ」とかいったことを言いたくなる気持ちは分からないでもないのだが、あまりに「得点」という点だけがクローズアップされると、背負わなくてもいい「過剰な期待」をまた背負わせてしまうのではないか、という危惧がある(北京五輪メンバー発表直前の試合のように)。私自身、現在の平山は「自分の良さは何か、その良さを磨き、持続させるのは日々何をするべきか」を学ぶ時期にあるのだと思っているから、代表云々についてはシーズンが終わってから考えるというのはいかがでしょうか?
そして、あの劇的なゴールが他クラブのDFに対して「基点」だけの選手ではない、というところをこれ以上ない形で見せ付ける格好となった。これで平山への対応に迷いが生じるようならしめたもの、ナオとカボレの3人で相手DF陣をチンチンにする光景は何度だって見られるだろう。

【「反攻の夏」とするべく大事な次節の清水戦】
景気よく「反攻開始」と宣言したいところだが、それは次節の試合内容を見た上で判断したい。
対戦相手は駒沢での戦いも記憶に新しい清水だが、あの時の清水は岡崎とヨンセンが欠場していてベストメンバーとは言いがたい布陣であった。再開初戦の山形戦は4-1と圧勝、勝った時のイメージは捨てて臨むべきなのは論を待たない。ただ、相手を過大評価してもいいことは全くない。対戦相手への適度なリスペクトを忘れず、柏戦のクオリティを「維持」ではなく「もっと高めよう」という意識をチームで共有できれば、そうそう大崩れはしないだろう。
折りしも「東商Day」と銘打たれ、一見さんが多数来場されることが想定される。面白く、かつ勝つ試合を大いに期待したい。

2009年6月20日

「平常心」コールを飛ばせるか?

「絶好調」と言ってもらえるのは調子がいい証拠だと思うし嬉しい♪
でも同時に不安になって「そんなんじゃないんだけどな」って思うことも正直ある・・・。
絶好調とか好調とかって言葉を聞くとなんだかそこを「維持」しなくちゃいけない気がしてきて。
そして持っている力以上のものが出せてそれが一過性なものみたいな・・・
自分の感覚では「平常心」でいつもといい意味で変わらない感覚なんだけど。
あくまでここまでの結果は積み上げてきたものが自然と出せているからこそだと思うし、自分の持っている力以上のものが出せたっていう感覚じゃない。
その感覚でいられることを「好調」ってもしかしたらいうのかもしれないけどね(笑)。
だから嬉しいけど違和感があるんだよな〜・・・

上記の引用は6月19日に更新された石川直宏のブログからだ。
サポーターの応援に選手が言及するのは、時と場合によっては大変リスキーな行為である。にもかかわらず、自身のblogでこのような文章を書くナオの心意気を我々は汲み取るべきだと思う。
試合の展開にもよるが、ナオが得点を決めた時に「平常心」とコールを飛ばせるか否か、「絶好調」コールが飛んだ際にどれたけの者がナオの心情を慮るのか。私は現地観戦ができない身なので確認しようもないが、ナオの思いを汲み取る方々に溢れるアウェイ自由席になることを願わずにはいられない。

2009年6月15日

世界一のエルボー使いについて

駒沢で東京のナビスコカップグループリーグ突破を見届け、楽しい気分で夜を過ごしていたところ、友人から「三沢が死んじゃった」という、不謹慎にも程があるメールを貰い、そんなバカなことがあるかとyahooを開いてみたら、メールの文面と同じ見出しがトップページに書いてあった。最初のうちはあまりに突然で現実感が全くなかったのだが、各種報道や翌日のNOAH興行に行った者による2chでの書き込み等に触れ、「もう三沢のエルボーもタイガードライバーもエメラルドフロウジョンも生で見ることはできないんだな」と思うと非常に悲しくなった。

私がプロレスを見るきっかけとなったレスラーが橋本真也であることは以前触れたが、ほどなくして日本のプロレスにもう一つのスタイルがあることを知った。
「ストロングスタイル」新日本に対する、「王道」全日本。
私にとって「ストロングスタイル」を体言するレスラーは猪木ではなく、橋本や武藤だった。それと同じように、「王道」を体言するレスラーは馬場でもジャンボでなく、三沢光晴だった。
私が三沢を知った頃はすでに素顔で登場していたのだが、虎の仮面に負けず劣らずインパクトのある武器を持っていた。それが「エルボー」、すなわち肘打ちである。
左手で相手の顔面をつかみ、右ひじで一発二発、相手がひるんだところへ自身の体を一回転させ渾身の右肘を叩き込む。
三沢光晴おなじみのムーブだが、プロレスを見始めた頃の私にとって打撃といえば張り手やチョップ、ラリアットだった。そんな中で「肘」の攻撃は単純に格好良く映り、ジャンボ鶴田やスタン・ハンセン、スティーブ・ウィリアムスといった見るからにヘビー級のレスラー相手と対峙して明らかに体格の劣る細身の(!)三沢が、懸命に肘を叩き込む姿は非常に格好良く映った。タイガードライバーもエメラルドフロウジョンも好きな技だが、「三沢といえばエルボー」「エルボーと言えば三沢」これだけは譲れない一線である。

プロレスを見始めた頃は華やかな新日本に惹かれていたのだが、そのうち「全日本凄い」と思うようになった。「四天王」時代の到来である。「そんなの食らったら危ないだろ!」という技を掛け合い、カウント2.9でお互い返す。新日本では味わえない雰囲気にすっかりやられた。高田延彦率いるUインターと新日本がプロレスだか何だかよく分からないスタイルで抗争するようになってからは、新日よりも全日に熱を入れるようになった。
三沢を始めとする多くのレスラーが全日本を離脱し、新たな団体「プロレスリング・ノア」を立ち上げた際は期待と不安が入り混じった気持ちで事の成り行きを見守っていたが、秋山や小橋、丸藤やKENTAといった新旧の所属レスラー達と、高山善廣・鈴木みのる・佐々木健介・中嶋勝彦・飯伏幸太といった他団体やフリーの選手達の相乗効果によって、かつて全日本の象徴であった「王道プロレス」が展開されていると言っても過言ではない団体へと成長した。そんな中で三沢はゆっくりと一線を退き、第一試合が主戦場になってもスパルタンXが聞こえてくれば皆から「みっさっわ!みっさっわ!」とコールが飛ぶ、そんな風にして引退していくのだろうと信じて疑わなかったのだが、それはもう永久に叶わない。ただただやるせない。

私がプロレス界に貢献できることなどほとんどないが、機会があれば頻繁に会場へ足を運び、好きなレスラーには歓声を、ヒールには敬意のこもったブーイングを飛ばし、プロレスについて大いに語り、その良さを少しでも多くの人に知ってもらう為にこのような場で発信していく。それ以外にないのだろう。

※追悼の意味を込め、弊blogのタイトルバックをしばらくエメラルドグリーンに致します。

2009年6月 8日

「劇場版 天元突破グレンラガン 【螺巌篇】」 「交響詩篇エウレカセブン ポケットが虹でいっぱい」

【祝 日本代表W杯進出】
98年は実家で、2006年は近所のラーメン屋、そして今回はフットボールパブでその瞬間を迎えた。やはりフットボール好きが集まる中で試合についてああだこうだ感想を言い合いつつ、出場決定の喜びを分かち合えるというのは素敵なことだ。展開が展開だっただけに喜びもひとしおである。
「オシムの後任」という火中の栗を拾い、W杯出場を達成した岡田武史には敬意を払わなければならない。これから来年の本番に向け、Jリーグなどほとんど見に来ない自称毒舌評論家やサッカージャーナリストが「代表にノルマを課せ」とかしましくなることだろうが、個人的に期待することは「ベスト4」「GL突破」等ではなく、「これが日本のフットボールだ!」という姿を世界に発信すること。2006年の代表が達成できなかったミッションを2010年の代表が果たすのだ。

【私は自ら課したノルマをこなしますw】
というわけで、5月さぼった映画評をやっつけたいと思う。GWを間近に控えた時期にTVシリーズで人気を博した2つのアニメ作品が劇場版として上映されたので、今回は2作品まとめてレビューをしたい。

【「劇場版」の本格派:「グレンラガン」】
テレビシリーズ放映中から多くのアニメファンに支持され、2007年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門優秀賞を獲得した「天元突破グレンラガン」。昨年10月に上映された「劇場版2部作」1作目の「紅蓮篇」に続き上映された今回の「螺巌篇」。大まかな作りは「紅蓮篇」同様「テレビシリーズの総集編+新作カット」という「劇場版」の王道を行くものだったが、「紅蓮篇」以上に圧倒されてしまった。
作品の雰囲気自体が「70年代熱血ロボットアニメ」のノリなので燃えないわけはないのだが、アニメの描写や演出は現代の技術を使っている上に、製作スタッフが並々ならぬ情熱をこの劇場版に注ぎ込んでいるので、「燃え展開」はますます以って手が付けられなくなる。ラストバトルへ続く展開はアニメシリーズを超えた、と個人的に感じた。
「紅蓮篇」はDVDで視聴可能だし、テレビシリーズの予備知識なしでも十分楽しめる作りとなっているので、「紅蓮篇」鑑賞後に是非劇場まで足を運んでいただきたい(上映館は少なくなってしまっているが・・・)。「今のアニメはキモいオタク向けの萌えアニメばっかりでつまらん」とお嘆きの方には何かの機会にご覧頂きたい。
最後に、この映画について一番的確な感想を述べていた小説家・奈須きのこが、自身のウェブサイトで書いていた言葉を引用しておく。「ゴタクはいい、いいから観に行けコンチクショー!」

【「軟投派」の「エウレカセブン」】
ナビスコ京都戦に参戦できなかった代わりに、見に行った本作品。「テレビシリーズとは全く異なった展開になる」という話は色んなところで見聞きする一方で「何がどう変わるか」については言葉を濁す方の多かったのだが、実際見に行って私も同じような状況になっている。詳しく語ろうとすると作品全体の話をしなければならず、それを語ることがネタバレっぽくなってしまうのだ。登場人物は同じなのだが、彼らをとりまく世界、および育った環境が全く異なる。主人公のレントンは正規軍の少年兵になっているし、エウレカについては最初から「人間ではない」という扱いをされている。テレビ版ではラスボス扱いのデューイにいたっては写真と回想のみの出演となっている。出番が増え、待遇が良くなっている者もいる一方で、腐れ外道になる者もいたりする。
「面白くなかったのか、と問われれば「面白かったよ」と答えるのに躊躇はないのだが、「テレビシリーズをきちんと見ていれば」という但し書きがつく作品となっている。そうでなければ「何でアネモネが榊原良子声になってるんだよ!!」といった突っ込みは入れられないのだw まあ劇場版で新規顧客を獲得できる気もしないのだが・・・。

【「マン・オン・ワイヤー」、「レスラー」、「破」】
今月鑑賞したい作品は上記の3作品。どの作品の感想を書くかは未定だが、プロレス好きという観点から「レスラー」は色んな事が書けそうな気がするし、バウスシアターでも上映するので有力候補である。
「マン・オン・ワイヤー」はエウレカ劇場版を鑑賞したシアトルタイムズスクエアで予告編とビラを見て気になった作品。今週末の駒沢開催の前に見に行ければ足を運んでみたい。
そして「破」。果たして6月中に劇場鑑賞できるのだろうかw