2009年8月24日

下を向いている暇はない、リーグ戦はまだまだ続く - J1第23節 vs鹿島(カシマ) -

【鹿島の選手は頭がよく、上手かったです】
「完敗」という単語で以って全てを言い表すことができそうな試合内容でした。それにしても鹿島の選手は「サッカー脳」が発達してるとでも言いましょうか、「相手チームが嫌がることをとことん突く」ことを全員でやってきますね。先発初出場の選手がいる右サイド(鹿島からすれば左サイト)を突いての1点目も、DFラインの裏を狙っての2点目も、頭脳と正確な技術が融合した得点でした。「12冠」は伊達ではない、と負ける度に言っているような気がします。東京も個々の選手の能力で見れば鹿島に見劣りしないという気持ちはあるのですが、それを1つのユニットとして機能させるのはまだまだ「積み重ね」が必要なのだなと痛感しました。

【「センター対策」と「二次対策」を両立せよ】
城福の選手起用法を「得意科目」「センター試験」とメトカラさんは表現しておられて、個人的にはこれが非常に的を射た表現だと思っています。少し前に某掲示板では「大竹・田邉論争」が喧しかったのですが(去年の今頃は「羽生・大竹論争」が喧しかった気がします)、大竹に対しては「ボールを持っていないところでのプレイの意識」を、田邉については「得意科目に更なる磨き」をそれぞれ求められるのでしょう。ただ、己に足りないものは各選手がそれぞれ自覚して小平で日々練習に明け暮れているのでしょうから、我々応援者は各選手の頑張りを信じて支援していくのが肝要かと。そうでなければ鹿島の「高み」に到達などとてもできないでしょう。
・・・まあ「海千山千の代理人」と丁々発止が出来る人材が東京にいれば別のアプローチも取れるのかもしれませんが、胸スポンサー撤退でそういう手法は採れないと思われますので、城福が築きつつあるチームのベースにしてディテールを突き詰めていくのでしょう。そのベースを社長&強化部長が理解しているのかは、09年オフに判断すると致しましょう。事と次第によっては某ガンバブロガー様の「弱化部長」という表現をパクって使う展開になるかもしれませんがw

【8月29日はリーグ戦・大分戦】
まあクヨクヨしてても仕方がないので、切り替えて次節へ向けてトレーニングに取り組んで頂きたいと思います。
次節は8月29日J1第24節、相手は大分。毎年恒例「ゲゲゲの鬼太郎デー」があります。今年は鬼太郎・ねずみ男と共に我らがドロンパも一緒にピッチへ入場してきます。クラブの方針で他のマスコットと同伴でなければピッチへの立ち入りができないドロンパですので、数少ないお披露目の機会ということで、マスコット好きの方々は今から楽しみな一戦でしょう。私個人としては目玉のおやじが来場するか否かが非常に気になります。
大分が監督交代後どのようなサッカーを展開しているのか存じ上げないのですが、残留に向けて一戦必勝の精神で臨んでくる相手には注意が必要。というのもナオがいなくなったことで「ボール廻し時のハードプレスにビビる」悪癖が何故か復活してきた印象を持っているからです。必死になって向かってくる相手に臆せず立ち向かい、「ナオがいなくても勝てる」という成功体験を是非とも積んで頂きたいものです。

長々と次節のことを書いたのは、鹿島戦終了後に「カップを奪い取れ~」とコールを切った一団が存在したからです(「優勝」という文言の入る新曲も何故か歌われたそうです)。現場にいた応援者の8~9割方は「次は大分戦だろ!!」と突っ込んだのではないでしょうか。素で忘れたのか意図的だったのかは定かではありませんが、直近の相手に対するリスペクトを欠けば痛い目にあうのがフットボールの常ですので、油断せず大分を迎え撃ちましょう。

2009年8月20日

2戦まとめてレビュー - J1第21節、J1第22節 -

中断明けのマリノス戦は現地で、続く山形戦はテレビで後半のみ観戦。マリノス戦の観戦記が遅れたのは『うみねこのなく頃に散』を夢中になってプレイしていたからです。

【スペシャルな選手は、代わりがいないからこそスペシャルたりえる】
山形戦は後半からしか見ていないのですが、マリノス戦と比べて中盤でのパス廻しが全く違いました。梶山とブルーノの2人が帰ってくるだけでここまで違うものかと驚いたものですが、肝心の得点に関しては2戦連続ゼロ。春先の「負けると大差、勝っても1-0」の最悪期を思い起こさせる・・・なんてことは微塵も思っておりません。開幕戦やアウェイ・浦和戦に比べれば、きちんとパスを回してゴール前まで運べていた山形戦など比較対象として成立しません。8月未勝利だからといって過剰なまでに悲観するのは近視眼的の極み、と申し上げておきます。

「ナオ不在」が2戦連続無得点の主要因であることは間違いないでしょう。ただ、かつてサイドの申し子として名声を馳せていたナオが、ゴールゲッターとして「東京の勝敗を大きく左右するスペシャルな存在」になっていて、かつその状況を誰もが当たり前のように感じていることに、石川直宏の「積み重ね」の凄さを感じてしまいます。

「スペシャルな存在」というのは「代えが替かない」ことと同義ですから、「ナオがいなくても勝てる手段を考えなければならない」という声が出るのは当然です。ですが、「同じチームに2つの異なった攻撃的なシステムを、同じくらいの完成度で構築できる監督」って世界にどれくらいいるんでしょうか?昨年当たった「カボレ左サイドシステム」はどうか?という声もありますが、90分間の中で戦術そのものを大きく変えることによるリスク(組織のバランスが大きく崩れること)を犯したくないという気持ちとが監督の中にあるからではないかと愚考する次第です。

【「リスクを犯す判断」を学ぶ段階】
今の東京に足りないのは、「決まりごとに囚われずリスクを犯せる判断力」だと考えています。「緻密に計算されたエゴイスティックなプレー」とでも申しましょうか、簡単に言ってしまえは「パスで繋ぐばかりではなく、強引にドリブルしてくる(シュートを打ってくる)」ということを3回に1回くらいは前線の選手が見せれば、それだけで東京というチームに対する印象は変わってくるわけです。
ただ、そういう判断力を鍛えるのは一朝一夕になしえるものではありませんし、ナオが今季絶望というわけでは全くないので、「城福東京3年目」の課題がこの辺りなのでは、と推測しています。

【「バモ展」に行きました】
マリノス戦後、地元のくせに足を運べなかった「バモ展」に立ち寄りました。「自分の好きなものを表現する」ことは100人いれば100通りの表現方法があり、私が弊blogで色々書いているのもその1つなのでしょうが、「部屋」という空間をフルに使って「好きなもの」を表現できるというのは素敵なことなのだなぁと感じることしきりでした。素敵な空間をありがとうございました。

【それでは最後に、鹿島戦に向けて一言】
「出る前に負けること考えるバカいるかよ!」(©アントニオ猪木)
スタジアムへはLIVREバスツアーにて参ります。バスの中で恐ろしく老けた男がいたら私ですので、よろしくお願いいたしますw

【(企画案)「京都戦後、天文館で郷土料理に舌鼓を打とうの会」】
端的に言えば「試合後一緒に飲みませんか?」というお誘いですw
9月12日の京都戦は鴨池開催。私の故郷・鹿児島で愛する東京の試合を見るという何とも幸せな機会に恵まれました。「生まれ故郷でフットボールを肴に飲みたい」というごく個人的な願望により、このような企画を立ち上げた次第です。詳細は鹿島戦後にでも別エントリーにて記しますが、天文館で郷土料理が食べられるお店を考えております。もし参加してもいいよ!という方がいらっしゃればコメント欄なりメールなりmixiのメッセージなりによろしくお願いいたします。

2009年8月16日

初めて「地元クラブ」を応援した話 - 九州サッカーリーグ第16週 ヴォルカvs新日鐵大分 -

8月8日から14日まで地元に帰省しておりました。その間、ヴォルカvs新日鐵大分と熊本vs徳島を観戦したのですが、今回はヴォルカの試合のレビューを・・・。

【初めてのヴォルカ観戦】
今回の帰省はこの試合を見るためだと言っても過言ではありませんでした。
地域リーグ決勝大会進出をかけた2位・ヴォルカ鹿児島と3位・新日鐵大分の直接対決。90分間でもPKでも(kyuリーグは90分で決着が付かない場合はPKで勝敗を決め、勝てば勝ち点2、敗れれば勝ち点1、というレギュレーション)勝てば地域リーグ決勝進出が決まるヴォルカと、逆転進出を賭けて負けられない新日鐵大分。活発化している桜島の灰が風に舞い、コンタクトをしている選手がいたらお気の毒様としか言えないコンディションの中、長崎原爆の日ということで1分間の黙祷の後キックオフ。

ヴォルカのスタイルはDFラインからボールを繋ぎ、6番・豊満が変化をつけたり、16番・山田や9番・辻で勝負をかけるポゼッション志向。対する大分は3バックで10番・三重野のキープを軸に攻めていく。
前半序盤の主導権はヴォルカが握るが、14分に3番・東がファールして大分のセットプレー、9番・長木が決めて大分先制。
ところが24分、左サイドからのグラウンダーアーリークロスを中央へ切れ込んでいた山田が受けてシュートしてゴール!同点に追いつく。
これでペースを取り戻したヴォルカ、34分に7番・日高が左サイドからクロスを上げ、辻がヘディング。一度はバーに当たるも跳ね返ったボールが再度辻へ転がり、そのまま押し込んでゴール。ヴォルカが逆転に成功。そのままハーフタイムへ。
後半は負けられない大分と勝ちたいヴォルカの気持ちが全面に出始め、ファウルが増えていく中で56分、辻が負傷によりタンカでピッチ外へ。 数分後には29番・花房と交代。チームの得点源を失う格好となったヴォルカだか、時間帯を考え守備第一のカウンター戦術に切り替えると、大分は前がかりとなり、前線に4枚張りつくような場面も。
迎えた67分、ヴォルカのカウンターが決まって山田が2点目を叩きこみ3対1。これで気持ちが切れた大分は以後効果的な攻めがほとんど見られなくなり、ロスタイムに豊満がダメ押しの4点目。トータル4対1でヴォルカが勝利し、6年ぶりの地域リーグ決勝大会進出をホーム・鴨池で決めた。
試合終了後、新日鐵大分の一人サポーターから「ヴォルカ鹿児島」コールが。何か返したかったのだけれど、青赤メッセンジャーバックにIPhone&デジカメ人間が「新日鐵」コールしても何か筋が違うと思ったので拍手にとどめる。
その後は声出しゾーンで選手一同喜びを分かち合い、キャプテン・東と恒松監督が挨拶を行って地域リーグ決勝での勝利を願い「か・ご・しま!か・ご・しま!」コールで締め。ここだけいつもの調子で声を出したら、周りにビックリされましたw

【鴨池の雰囲気】
この試合に詰め掛けた観客は「300人」と報道されておりました。実数がどれだけなのかを知る術はありませんが、観戦前はもっと閑散とした風景を想像していたので、「思ったよりも人が来ていた」というのが正直な感想でした。
声出しゾーンはホーム側ベンチの真裏あたりで10人ほどで、「薩摩隼人」という歌詞の入った曲が印象的でした。部外者の戯言としては、試合前に「気張いやんせ」とか歌えばホームの雰囲気作りに手っ取り早いのかな、と。
「そういう文化がまだ出来ていないのだな」と強烈に感じたのは、拍手が少ないこと。ハードワークした選手や積極的にシュートを打つ選手への拍手であるとか、マイボールになった時の拍手とかほとんどなかった時です。ただ上にも書いたようにそういう文化がないだけで、「こういう時は拍手すればいいんだ」ということに気づく機会に恵まれれば解決できる問題だと思っています(仙台にイーグルスが来た初年度の試合を見た際にも同種の感想を抱きました)。

【地域リーグを勝ち上がる為に】
当事者の方々からすれば自明の事だとは思いますが、9月にkyuリーグが終了すると11月の本番まで2ヶ月間の空白期間があります。昨年のように「全社枠での地域リーグ決勝進出」に全てを賭ける状況ではないわけですが、1試合でも多く実戦経験を積むことが重要です。そういう意味では全社や天皇杯での予選を勝ち上がり、本選出場を是非とも勝ち取っていただきたいものです(出場メンバーのやりくりは大変かと思われますが・・・)。

鹿児島県は九州・沖縄において「全国リーグ(JFL以上)で戦うクラブ」がない唯一の県です。地域リーグ決勝の様子は既知の方から色々と聞いておりますが、地力のないクラブが勝ちあがるほど甘い大会ではありませんが、上記の状況を1年でも早く打破できるようヴォルカの勝利を願ってやみません。開催場所がどこになるか分かりませんが、可能であればヴォルカのグループを観戦に行きたいと思っております。

※ヴォルカvs新日鐵 写真集

2009年8月 5日

熱い熱い「おとぎばなし」 - 藤田和日郎『月光条例』(小学館) -

絶賛サボり中の書評。今回はマンガです。

かわいそうな『マッチ売りの少女』が嫌いで、僕はこいつら生み出した。
少女を助けて戦うやつら。
でも、少女を助けるヒーローなんざ、要らないのかもしれない。
だって、少女が戦わなきゃ。
ただ雪の中、手に息を吹きかけて泣いてちゃ、誰もふりむいちゃきれないもの。
戦わなきゃ。しんどくても辛くても、自分でやんなきゃ。
ああ、ああ、そういうコトか、だから自分は『マッチ売りの少女』が嫌いだったんだ。
『背中をまるめてマッチなんぞすってるんじゃねえ』うしおととらは、つまり・・・そういうヤツらだったんだ。

『うしおととら』の最終巻に書かれていた文言である。そんな著者がおとぎ話を題材としたマンガを描くのだから、世の中は面白い。

藤田和日郎は大好きな漫画家の一人で、単行本化されたものは全て目を通している。上述の『うしおととら』や『からくりサーカス』は週刊少年サンデー連載だったが、『からくりサーカス』終了後はスピリッツで『邪眼は月輪に飛ぶ』、モーニングで『黒博物館スプリンガルド』と、青年誌での連載。『月輪』『スプリンガルド』共に藤田作品の特色である「登場人物の熱さ」はそのままに、青年誌の読者層を意識した世界観が構築できていたので、主戦場が青年誌に移ったものとばかり思っていたが、新連載の舞台は週刊少年サンデー。サンデーに限らず週刊少年誌を立ち読みすらしなくなって久しいので触れる機会がなかったのだが、平野耕太『以下略』(ちなみにこのマンガは非常に人を選びますが、これを読んでゲラゲラ笑える人は確実に私と同類なので、いいお友達になれると思いますw)で「面白い」と書いてあったことで興味を持ち、軽い気持ちで1巻を買ってみたのだが・・・次の日には既刊全部買い揃え、先日発売された5巻は当日に購入した。あらすじはまとめるとこんな感じ。

何十年かに一度、真っ青なお月さまの光が地上に届くと、「おとぎばなし」の世界がおかしくなる。具体的には、青い月の光を浴びたおとぎばなしの登場人物がおかしくなり、「読み手(ニンゲン)の世界」で暴れまわる。「おとぎばなし」の長老達は話し合って『月光条例』という法律を作った。法律と言っても条文は一つだけ。「青き月光でねじれた「おとぎばなし」は猛き月光で正さなければならない」。そのための「執行者」として選ばれた「読み手の世界」の人間・岩崎月光は、幼馴染のエンゲキブ(あだ名で本名は不明)、「おとぎばなし」の世界の使者・鉢かづき姫と共に戦うことになったのだが・・・。

「おとぎばなし」がベースになっているので、基本的にはおかしくなった登場人物がどう描かれるかで面白くもなるしつまらなかくもなるのだが、この「崩し」が秀逸かつ非常にスケールが大きい。巨大化・凶暴化するのはデフォルトなのだが、例えば「三匹のこぶた」でおかしくなった狼の息は、国会議事堂を吹き飛ばした。「一寸法師」では鬼の金棒が猛威を振るうのだが、その威力は8億トンの土砂を巻き上げ、地球を氷河期一歩手前にまで追い込む。「シンデレラ」でおかしくなったのは主人公・シンデレラで、何故かスピード狂になって走り屋達のバイクや車と勝負しては壊して回る。「おむすびころりん」でおかしくなるのは「転がっていくおにぎり」で、人間を襲うところなどはパニックムービーのノリそのもの。荒唐無稽な設定と言えばそれまでなのだが、それで興ざめしたりしらけたりすることが全くなく、むしろ物語にぐいぐいと引き込まれる。「熱い物語」を書かせたら右に出るものがいない藤田和日郎の真骨頂と言えるだろう。

そこで冒頭の引用文である。「マッチ売りの少女」が一体どのような物語に生まれ変わるだろうか。月光が「少女」に「背中をまるめてマッチなんぞすってるんじゃねえ」とハッパをかけるのか、はたまたおかしくなった「少女」が暴れまわった末、何かをつかむのか。今から楽しみでしょうがない。

【蛇足】
藤田作品の女性キャラは魅力的な方が多いのですが、今作品のエンゲキブと工藤、ツボすぎて困りますw

2009年8月 3日

「胸を張れ。 手痛く負けた時こそ、胸を。 」 - 第16回多摩川クラシコ -

表題は福本伸行『賭博黙示録カイジ』より抜粋。私の感想を端的に表している台詞はこれ以外にありません。審判とかエルボーとか色々言いたいことはありますが、川崎の方が選手層の厚さや采配、戦術の浸透度等で上を行っていたことは否定できず、それらを自分の中でぼかしたくないので言いません。
クラシコの借りはクラシコで返すのが筋なのでしょうが、負けっぱなしでシーズンを終えるのは悔しい限りなので、叶うならばリーグカップやカップ戦で「2戦連続逆転負け」の雪辱を果たしたいところです。
そういうわけで9月2日は代休を消化して日本平に参戦します。


【蛇足:自転車で多摩川を渡る】
今回は愛車「マニー・パッキャオ号」で等々力に向かいました。10km超を走行するのは初めてでしたので、2時間くらいかかるものと思っていたのですが、それほど暑くなかったことが幸いして思ったよりは早く着くことができました(1時間40~50分くらい?)。
試合後は「ヘルメットが同じなので」とこちらの方に声をかけて頂きました(ご本人かどうか確認はしておりませんが、ブイクテレコムのジャージを着た青赤支援者など2人といないと思うので・・・)。ロクにお返事できず申し訳ございませんでした。またどこかでよろしくお願いいたします。